自分に合った賃貸併用住宅を見つけよう!| > 賃貸併用住宅のお役立ちコラム > 大雨や雷による建物や設備への被害を回避する方法とは?
不動産経営を行っていると、大雨や雷が多発する時期に備えて避雷針を設置しているというケースもあるかもしれません。
しかし、避雷針があるから雷が落ちないと思っているのは大間違いで、そもそも避雷針とは雷を落として建物を守るためにあるものです。
もし雷が落ちたら家や設備はどうなるのか、自分の所有する物件は大丈夫だと根拠のない自信を持たずに、雷被害について今一度考えておくようにしましょう。
避雷針という名称からは、雷を避けてくれるものだと思うかもしれません。しかし実際には、建物の高いところに避雷針を設置しおくことで、先を尖らせ落雷を誘導しやすくするものなのです。
避雷針から放電される電流で雷を誘導し、地面に電圧を放電する仕組みになっていることにより建物を守ります。
突起に雷が落ちると、アルミや銅の導線を通り地中に埋められた銅板から地中に放電されます。
落雷にも「直撃雷」と「誘導雷」と種類がありますが、このうち直撃雷は対象自体に落雷するので、電気機器なら破損してしまいますし、人に落雷すると亡くなる可能性は7割以上です。
建築基準法では、高さ20m超える建物には避雷針を設置することが義務付けられています。
一般的なマンションだと、5階建ての場合で19.5mなので、アンテナや貯水タンクなどを含めたとしても20m以内で収まれば設置の義務はありません。
一戸建て住宅も周囲に高層ビルやマンションなどがある場合には避雷針に誘導されるので、一戸建て住宅に直撃雷が落ちることはほとんどありません。
ただし、高台に家がある場合や高い建造物が周辺にない開けた場所の場合は、落雷の可能性が高くなるので避雷針を取り付けたほうがよいと言えます。
住宅用の避雷針は工事費別で20万円ほどなので、雷対策として検討してみることも必要です。
また、最近ではこれまでの避雷針とは違った雷を落とさない「PDCE避雷針」も普及しつつあります。
従来の避雷針では建物を守ることはできても、設備機器やシステムまで保護することは難しくなります。
しかしこのPDCE避雷針の場合は、雷が落ちないことで被害自体を回避できるため、防衛省や電力会社、小中学校などに設置されるようになり、ゴルフ場やマンションにも広まりつつあるようです。
既に避雷針を取り付けている場合でも、突針をPDCEに付け替えることもできるようなので、設備も守りたいという場合は避雷針の種類や設置を再度確認してみるようにしましょう。