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動線を意識した間取りを考える

住宅の新築では間取りを考えることは最も楽しく、最も苦労するところでもあります。住まいの間取りを考える際には動線を意識することが重要だと言います。動線が悪い家は住みにくくなり、賃貸でも入居者から敬遠されてしまいます。

■動線の種類

住宅の間取りを考える際に意識する動線には、「家事動線」「通勤動線」「衛生動線」「来客動線」があります。これらの動線をうまく間取りの中に落とし込むことで住みやすい間取りが生まれます。
家事動線は、炊事、洗濯、掃除などの日常の家事を行うための動線、通勤動線は各部屋や洗面所などと玄関をつなぐ動線、衛生動線はトイレや風呂などの水廻りに行くための動線、来客動線は玄関からリビングや客間、リビングや客間からトイレをつなぐ動線のことです。

■動線を意識した間取り

4種類ある動線のなかでも最も意識するのは家事動線ではないでしょうか。炊事、洗濯は毎日のことですから、家に居る時間が一番長く、一番良く動く人のための動線だと言えます。キッチンと洗濯機置場の行き来しやすい間取りにするだけでも使い易くなりますし、ゴミや食料品の出し入れが容易になるようにキッチン近くに勝手口を設けるのも工夫のひとつです。通勤動線ですが、朝の出勤前、登校前は家のなかはバタバタとしがちです。

トイレと洗面所は近いほうが良いですし、家族が多い場合には洗面所をダブルボウルにすることを検討しても良いかもしれません。衛生動線は水廻りの配置をどうするかですが、風呂場、脱衣場、洗面所、洗濯置場は近い間取りであれば利便性は高まります。トイレについては、通勤動線との兼ね合いも意識する必要がありますが、客間やリビングから出入りが見えない間取りが来客動線的にも良いでしょう。

玄関の近くにトイレを置く間取りも多いですが、玄関先の来客時に使いにくいという難点もあります。最後に来客動線ですが、家事動線の次に意識する動線ではないでしょうか。来客時に風呂場が見えたり、キッチンが見えたりするとお互いに気まずいですから、ドアの位置など間取りを工夫するのが良いでしょう。

■賃貸も同様

動線を意識して間取りを工夫するのは暮らしやすい住まい造りに欠かせない作業です。これは自宅だけではなく、賃貸部分についても同様です。特にファミリータイプであれば家事動線を意識した間取りにすることで入居してもらえる可能性は高くなります。
限られたスペースのなかで動線を意識した間取りが上手く作れない場合には、設計のプロに相談するのも良い方法です。是非、上手く4つの動線を意識した間取りを作って快適な暮らしを手に入れてください。